リスクの捉え方

リスクを捉える

リスクの捉え方って人それぞれだなと思う。
次の写真を見た時に何を考えますか?

ある講習会で上の写真をお見せして話をしていた時に
質問コーナーで「雪崩地形を通過する時に一人ずつ通過しなくて良いのですか?」
という質問、というよりご意見に近いものが飛んできた

その時に思ったのは
「そうか〜、ここに至ったプロセスをちゃんと説明しないと写真を出すのは得策じゃないな」
と思ったのと
「リスクの捉え方は人それぞれだな」ということを実感しました。

行動=リスク

質問にお答えした時にお話したのは
「雪崩が発生しないと判断したので複数人で通過した」とお答えしました。

大事なのは闇雲ではなく、判断したという事実とそれに伴うリスクを受け入れ選択したということ
どういう事かと言うとこの写真は救助中に撮影したもので 時間 を優先して行動していたという事

雪崩地形を通過する時に一人ずつ通過するというのは鉄則かもしれない
でも「一人ずつ行動する」という選択をした時に必ずしもリスクは伴わないのだろうか?

雪崩地形を通過してる際に一人ずつ行動していた場合、何らかの拍子で雪崩が発生した時に
巻き込まれるのは一人で、集団で雪崩に巻き込まれてしまうというリスク回避をする事ができる

一見すると理想的な行動のように思えるが、本当にこの行動にリスクは存在しないのだろうか?

私が考えるに、状況によっては 時間 というリスクが伴うのではないかと考える
この救助現場で優先したかったのは 行動時間 だということ
行動に時間がかかれば、夕暮れが近づき行動不能(山でもう1泊しないといけない)という
事が目に見えていたので 雪崩のリスク(安全性?時間的制約) と 行動時間 を天秤にかけたときに
雪崩は発生しないと判断したため、雪崩のリスクを受け入れる事にした。(絶対では無いが出ないと判断してるからね)

行動に対しての正解はない

この時に判断したことはどちらが正解という事ではなく
ましてや勘違いして欲しくないのは雪崩地形を通過する時にまとまって行動する事を推奨しているわけではないということ

その時々、PTの力量や、天候など様々な要因によって優先するべき事柄というのは変化していくものだと思う

だから行動に対しての正解というのは無いと思っていて
その日その時に現場で下した判断というのが絶対で、後から人に色々言われる筋合いはないと私は思っている。

リスクを見極める

ここから先は私の思考的なプロセスの話になるが
あくまでも自分の思考プロセスを推奨するわけではなく
こういう風に考えて、物事を捉えてる奴もいるんだなぁ程度に聞いてほしい。

例えば、雪崩管理で言うと

メンバー、降雪量、天候、管理プランによってその日に起こりうる最悪のシナリオを思い描く
実際に頭の中でメンバーを動かしてみて、どの様な事態がが起こりうるか考えるというものだ

何でこういう事をするかというと最悪を思い描いておけば、それは私の中では不測の事態にはならないので冷静に対処しうる事が出来るだろうからだ。

リスクの選択、リスクを受け入れる

行動には必ずリスクが伴う

単一的な見方をするのではなく、側面に存在するリスクを考え、捉えられる様になって欲しいなと思う
行動により起こりうるリスクを予測して、どのリスクを選択して、リスクを受け入れるか

選択していくということが重要ではないかと思う

ある日の友人との山での行動の1枚
この写真を見た時に何を考えますか?
雪崩地形を横断するただの無謀なスキーヤーですか?

起こりうるリスクを予測し

どのリスクを選択して受け入れるかそれが重要だ。

第5回『白馬雪崩の学び舎』のご案内

今回はスキーガイドを講師にお呼びしてお話をお伺いしたいと思っています。
先にあげた「リスクマネージメント」について深掘りして話を伺いたいなと思っております。

・スキーガイドとしてリスクをどの様に捉えてマネージメントしているのか?
特にそのテーマが私的には凄く気になっております、自分達だけではなく
ゲストを迎えての山行でどの様に考えているのかとても気になります。

今回の講師は尖った2人をお呼び致しました。
2人のお話がどういったところに及んでいくのかとても興味があります。

詳細、お申し込みは以下から

http://ptix.at/eCUQVM

皆様のご参加お待ちしております!!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA