雪崩と生きる
先生との出会い
若林隆三先生の出会いはいつだったか?
10年程前に山岳救助犬の育成を始めた頃にその当時所属していたNPO法人の会合が始めだったと記憶している。
その当時は森林学や雪崩に精通されている物凄いお方だとは知る由もなく
著書「雪崩の掟」を発表されたばかりで、物凄く勢いがあり、お酒も飲まれないのに、陽気に踊り歌う面白い方だなぁ〜と思ったのが最初の印象だ。
ブログの始まるきっかけは雪崩の勉強会
その後、山岳救助犬の育成が終わり、現場へと捜索に出る事が多くなった私は同じくして、雪崩管理の仕事に就くこととなった。
最初の4年間は栂池高原スキー場にて爆薬を使用した雪崩管理の基礎を学び
活躍の場を八方尾根スキー場に移した。
栂池にいる頃は責任者が居て、自分は責任を負う立場では無かったし、当時は強い仲間にも恵まれており仲間に助けれらていたなぁと今になって思う。
それが今までの仲間がいない八方尾根に移った事で自分自身の考え方や行動を変えなくてはならないなと痛感させられた。立場的にも雪崩管理責任者となり、爆薬や火薬類の使用したことのない八方尾根でその導入や雪崩管理の概念、レスキューなど新たな事を構築していかないとならず。
今までの自分で居たら自分自身が死んでしまうなと思った。
そこでもっともっと深く雪崩というものを理解するために
アルプス雪崩研究所所長であり雪崩屋の若林先生のもとを訪ね、雪崩のことが知りたい。雪崩を教えて下さいと
月に1〜2回、若林先生と2人で珈琲屋さんに行き、先生が見てきた雪崩やそもそも雪崩とはどういった経緯から研究されるようになったのか?など雪崩の歴史の話から、世界初の視覚によるギミックを組み込んだ国産のアルペンビーコンの開発秘話などや、自然界においての雪崩の役割などの貴重な話を伺う事が出来た。
その時に思ったのはこの話をもっと多く人にこの話を聞いてもらいたい!
今回、若林先生の提案でこのブログを立ち上げさせて貰いました。
先生はよく
「雪崩はメディアで言われているような白い悪魔ではない!」と仰られています。
自然循環の中で雪崩という役割は無くてはならないものです。
先生はカモシカに問いかけました。
「雪崩は美味しいか?」と
雪崩とは白い悪魔では無く、美味しいものなのです。
このブログを読み進めて頂く事で雪崩に対する考え方が変わってくれたらこんなにも嬉しいことはないと思います。