これからの10年
25-26シーズンが終了してだいぶ時が過ぎましたね。 梅雨に入って、梅雨らしい梅雨を過ごしているのかなと思います。
気温もちょうど良く、適度に雨が降っているので今のところは快適に過ごせています。
去年とか、梅雨がなく、気温がバカ高かったのでそれに比べたらと思うのですが…
にしても地球の壊れっぷりがヤバイですね。
25-26シーズンは記録的な小雪に終わり
最近で言うと、日本、いや世界で地震が相次ぎ 台風が2つ同時に発生してみたり
ヨーロッパでは熱波が襲い、エコな社会を推進していた国々では エアコンがなく、多くの方々が熱中症に亡くなられたり あまりの暑さに電子機器がイカれたり、熱により溶けたりしているみたいです。
この冬に薄々と感じていたのは
『もう雪守る』と言うフェーズにはないんだろうなと言うことです。
今の世界の状況を見ていると『自然を守る』と言うフェーズには既にないんじゃないか?と言うことです。
守らないと言うことではないし、そういう行動を辞めると言うことではありません。
もう、人の行動云々でどうこう出来るようなレベルにはないんじゃないかな?と現場で見ていて感じるのです。
今必要なのは、変わりゆく環境に適応して どうすれば命を守れるのか?本気で考えなければならないフェーズに来てるんだろうなと思います。
この1年であり得ないスピードでAIは進化して、世界中ではデータセンターの開発が進み 体力の電力を消費して、大量の熱を大気に放出する 加熱するAI競争に加熱される大気に
不足が叫ばれる電力
世界では戦争が激化して、燃料をはじめとした物資が不足している
イラン情勢だけではなく 長く続いたウクライナ戦争は
AIの進化により、人類の戦争が次の局面へ入ったことを象徴している
イランではAIが計算した結果を元に爆撃が遂行された。
ウクライナ戦争が始まった時に、モスクワが爆撃やドローンによる攻撃を受けると誰が予想しただろうか
その戦争の裏ではカナダでは世界で初めて、ドローンを使用して爆薬を投下して雪崩管理が実施された。
またNASAによるアルテミス計画が実行され 人類は月の裏へと到達した。
AIもドローンもロケットも全て軍事産業から降りてきている…
人類はもう立ち戻ることの出来ないフェーズに踏み込んでしまったのだなと思う
最近
最近は私のフリースキーの師と中国に渡って、万龍スキー場でスノーパークの設計に勤しんでいました。
雪崩の世界に入る前はバリバリのフリースキーヤーだったこともあり、その辺も事情もわかるので、師が書いたラフ図を設計図やCADに落とし込むと言うことをやっていました。 師は60歳で同じ60歳に比べたら、扱える方ではあるのですが、いかんせんアナログ人間なので、彼の技術や知識を次世代に継承するためにもデジタルとして、残して定型化しておくのは大事だよねということで名乗りを上げさせていただきました。
何で中国かと言うのは後で述べるとして
初めての海外、中国は凄かったですね〜
走っている車のほぼ全てが電気自動車で、至る所に風力発電にソーラーパネルが乱立している
それだけじゃなくて、食料自給率も高いので、私の行った地域では見渡す限りのトウモロコシ畑が広がっていました。
北京も上空から見たら、見える果てまでビル群が続いているし
何というか、こりゃ日本は勝てないなと思いました。
とにかく勢いが凄かった、人も建物も車も もうそこいら中からクラクションが鳴り響いていました(笑 待てないんでしょうね、信号機にあと何秒で信号が切り替わるってカウントダウンがついているくらいなのであれはいいなって思いました。
変わってしまった自然
話を冬に戻しましょう 今シーズンを代表する出来事と言えば斑尾高原スキー場で発生した雪崩事故ですかね。
3年前に当ブログでも書いていたことが現実になりました。
だから言ったじゃん
あぁ〜すっきりした〜、これリアルで言えないから笑
はっきり言っておきますね。
私は当初、コース内で全層雪崩が起こって事故が起こると3年前に予測していました。
でも斑尾の雪崩調査に入ったら、全層雪崩じゃなくてこの雪崩は『湿雪面発生雪崩』でした。
ここは本当に想定外でしたね、全層じゃないのか…と
全層雪崩であれば、発生前にグライドクラックが開いたり、前兆を伴うものが多いので
対処の使用があるのですよ、少しなりとも
それが湿雪面発生ともなれば、条件が整った瞬間に急に発生するので対処の使用がない
やれるとしたら日々日常に雪を掘って積雪構造を把握しておいて、気温上昇や降雨に合わせてコースを閉鎖するなどしかやりようがない
もしくは発生させないためにオフシーズン中に発生しそうな斜面に対策を施しておくしか方法がない
爆薬、雪崩管理云々の話ではない
それが今までに一度も雪崩が発生したことのない斑尾高原スキー場で発生した。
もう誰も経験したことのない時代に突入したなと感じています。
自然が完全に変わってしまった。
槍ヶ岳山荘の小屋開けに上がった時に明確にそれを感じ増田。
毎年GW前の4月19日に槍ヶ岳の小屋開けに入っていて10年を超えました。
10年3000mでフルピットを掘っているからその変化というのはダイレクトに分かるんですよ。
時には−15℃まで下がる年だって平気であるし、滞在中に1m降雪がある時もある
それが今年は暖かいのなんのって、雪の少なさで言えばワースト1ではありませんでしたが
上から下までざらめ雪で締まり雪の層も無ければ氷板も存在していなかった。
小屋開けと言えば、硬く厚い氷板に阻まれるのが常なのですが
3000mの雪まで変わってしまった。
それを見た時にあっ、もう自然は完全に変わってしまったと実感したのです。
これからの10年
斑尾の事故調査をスキー場に依頼された時に25−26シーズンて斑尾がオープンしてからどのようなシーズンだったかのか
54年分のデータを気象モデルから解析して調べてみたんですよ
そうしたら25−26シーズンの降雪量は54年間でワースト3位だと言うことがわかりました。
試しに気温がどのように推移して、降雪量が変化したか見てみたら
2010年までは降雪量は横ばいでそこから減少傾向になりつつあることが分かり
気温については1974年と今を比較してみると1.6℃上昇していることが分かりました。
(全て斑尾高原スキー場をピンポイントで調査しています)
推移を見ていると統計的な数値が見えてくるので
そうなると未来はどうなるのか気になるじゃないですか?
で試しに2050年までに今の気温の推移の仕方をしたらどうなるのか予測値を出してみたら…
驚愕しましたね。
えっ、これもう雪、、、、、、
そうなると人間というのはアホなので自分の住んでいる地域はどうなのか?気になるじゃないですか
で、白馬も過去から今までの統計値を出して、未来予測に変換してみたら、、、、
数年前まで雪が少なくなる、降らなくなる未来は予測はしていたんですよ。
だから標高を上げていかなければならないとFWTの雪崩管理などに積極的に入って行ったわけですけれども
自分が想像している以上に雪が降らなくなるシナリオって目前に迫っているんだなと思いました。
このシナリオはまだ先で起こりうるものだとたかを括っていたんです。
そうは言っても大丈夫っしょって
どうやらそんな事はなさそうです。
あくまでも予測の数値の話なので未来がどうなるかなんて誰にも分からないんですけどね。
でも冒頭のアルテミス計画に始まり、宇宙開発を加速度的に行い、月に基地建設を行い
火星に移住する計画を立てているのはなぜ?と思ってしまいますね。
だって、こんなに住み良い地球があるのだからここに住み続ければいいじゃないですか
頭のいい人たち、お金のある人たちには何が見えているの?
山が沸騰している
晩年、私の雪崩の師である若林隆三はそう語っていました。
マイナスの世界の沸点は0℃で雪が温かくなり、その様が山が沸騰していると先生は仰っていました。
当時は理解できなかったのですが、今ならその意味を理解することができます。
あぁ〜先生はこの様を見据えて山が沸騰していると言っていたんだなと
結局、雪が降らなくて困るのはスキーが出来なくなるということではなく
雪という水資源が枯渇することで食料をはじめとした危機が起こるということで
雪が降らないと水循環の一つが失われ、地球のバランスが崩れて様々な障害が色んなところで起こってくるのだろうな想像します。
そういう意味で雪やこの産業を守りたかったんですがね。
遠くない未来に雪質というブランドは失われると思います。
人工降雪も場所によっては意味をなさなくなるでしょう
その時に日本のスキー場には何が残るのか、どこが残るのか?
の未来予測を加味したブランディングが必要になってくるんだろうなと思います。
そう考えた時に私は個人的の活動においては中国という選択をしました。
現時点で気温がマイナス20℃まで下がり、70%が人工降雪で運営されているスキー場
温暖化の影響は最後まで受けにくいんだろうなと思います。
上がりゆく雪温に気温
あなたはこれからの10年何を見据えて生きてゆきますか?
願わくば私は雪崩と共に生きて行きたいです。

